相続をする際、手続きには様々な手順が求められます。しかし普段馴染みがないと「どうやって進めればいいんだろう」と悩みますよね。ここでは実際に相続の流れを見ながら、知識を深めていきましょう。
◆相続の流れ
一般的に相続は以下の手順で進めます。
(通夜・葬儀) 死亡届の提出
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葬儀費用の領収書の整理・保管
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遺言書の有無の確認
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自筆証書遺言書の検認手続き (家庭裁判所)
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相続人の調査開始(戸籍などの収集)
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被相続人の財産と債務の確認
3か月以内
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4か月以内
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遺産分割協議の検討・確定
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不動産の名義書換(相続登記)
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預貯金などの名義書換や払戻し
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ここまで10か月以内
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ここまで1年以内(目安)
◆相続分の考え方
相続は遺言書がある場合は、内容に従って話し合いを行います。もし遺言書がない場合、法定相続人は以下の通りです。
第1順位の相続人 被相続人の直系卑属 子ども
第2順位の相続人 被相続人の直系尊属 ※子どもが居ない場合…父母
第3順位の相続人 被相続人の兄弟姉妹 ※子ども・父母が居ない場合…兄弟姉妹
この際、配偶者は常に相続人となります。ただし離婚した夫や妻、内縁の妻・夫は対象となりません。
◆相続の配分
法定相続を行う場合、配分は以下となります。
相続人が、配偶者、子ども →配偶者が2分の1、子どもが2分の1(複数の場合は按分)
相続人が、配偶者、父母 →配偶者が3分の2、父母が3分の1(複数の場合は按分)
相続人が、配偶者、兄弟 →配偶者が4分の3、兄弟が4分の1(複数の場合は按分)
もし相続になるべき子供が死亡していた場合、死亡した子に子供がいる場合は、相続権を引継ぎ、第一順位となります。これを「代襲相続」いいます。
同じく兄弟姉妹にも代襲相続は適用され、子(故人から見て甥や姪)に相続権が引き継がれるので注意しましょう。
◆遺留分とは?
遺留分とは、相続人への相続が法的に保証されている最低限の相続分をいいます。民法が保証している制度のため、相続人間で「財産をあげたくない」と言ってもどうにも無効にはできません。
ただし事前放棄や遺言書によって遺留分を行使しないよう記載することは可能です。少々複雑な部分になるため、詳しくは当事務所にご相談ください。
遺留分を主張できるのは以下の通りです。
1.配偶者
2.直系卑属(子や孫など)
3.直系尊属(父母、祖父母など)
◆ 寄与分とは
寄与分は相続人や親族の中に、故人に貢献した人物がいる場合に、本来の分与額に上乗せをして相続をさせることです。
例えば生前の故人を手厚く介護したり、家業に従事して財産を増やすことに貢献した人物をいいます。
当事務所では 寄与分の概算のご相談も承っております。小さなことでお気軽にご相談ください。
◆特別受益とは
特別受益とは、遺贈や婚姻・養子縁組など故人から特別な分与があった際、本来の財産分与から差し引く方法です。
これは相続人間で不公平が生まれないようにするためです。
これを「特別受益の持ち戻し」といいます。
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